2013/02/15

映画『ダイ・ハード/ラスト・デイ』を見に行ってきた。

lRje7ZSh3BSbB29.jpg

公式サイトはこちら


今回のダイ・ハードの副題「ラスト・デイ」を見る限り、これでシリーズ最後となるようだが……

残念ながら、わたしはイマイチに感じた。最終作になるから、けっこう期待していたのだが、ストーリー展開といい、登場人物といい、どうも物足りなかった。



まず、残念だった点の1つめが、主人公マクレーン(ブルース・ウィリス)の戦い方。ダイ・ハード4までの「伝統」だった、「いま、そこにある些細なものを使って敵を倒す」という彼の戦闘流儀がほとんど見られなかったのだ。

武器ではないが「使いようによっては武器になりえる物」でもって相手を殺す、というマクレーンの手法が、わたしは大好きだったのだが、残念ながら今作ではそれがほとんど見られなかった。普通に銃で戦うだけだった。

この、「いま、そこにある些細なものを使って敵を倒す」というやり方で、わたしが一番好きだったのは、ダイ・ハード4に出てくる、消火栓を車で引き倒して水を大噴出させ、それを上空にいる敵ヘリの射撃手にめがけて当てる、というシーン

ダイ・ハード4のコンセプトは、ずばり「アナログ人間VSデジタル人間」だった。敵はコンピュータを使いこなすインテリハッカーたち。そんな「デジタル人間」な彼らを、機械オンチな「アナログ人間」マクレーンが、原始的な攻撃方法で敵を倒す、というところに、わたしはすごく魅力を感じていた。

そういう演出が、残念ながらほとんどなかった。今作では、あの「伝統」が受け継がれなかったのである。



それで、2つめに残念だったのが、ラストの戦闘シーン

敵の飛行機がマクレーンの息子・ジャック(ジェイ・コートニー)を射撃している時、機内に忍び込んでいたマクレーンが、中に積んであった車を鎖で飛行機につなぎ留め、その状態で車に乗って地上めがけてアクセルを踏む場面があった。車は飛行機の「お尻」から飛び出し、そのまま車は「お尻」とつながった状態で宙吊りになる。一気に重心が後ろに傾いたその飛行機はバランスを崩すのだ。

ここまでは良かった。ここでは、「いま、そこにある些細なものを使って敵を倒す」の「伝統」がちゃんと受け継がれている。

しかし、ここから先がダメだった。そのままバランスを崩した飛行機は、なぜかジャックめがけて体当たりしてきたのである。ジャックにやられた敵・コマロフ(セバスチャン・コッホ)の「敵討ち」と称して。

べつにバランスを崩した段階では、まだ飛行機は致命傷を負ったわけではなかったのに、なぜか「意図的」にジャックのいる建物へと突っ込んでいくのだ。正直、理由がわからなかった。

いくら「敵討ち」とはいえ、「自分の命をみすみす捨ててまでこんなことするかぁ?」という疑問のほうが、映像のインパクトよりも、わたしには強く残った。なんか非現実的というか、「リアリティ」が欠けているような気がして



以上の2つが、わたしとしては残念だった。

ただ、どの戦闘シーンも迫力が凄まじかったので、十二分に惹き込まれる。ブッ飛んだカーチェイスや、弾丸のフッ飛ばし方、物やガラスが砕けてその破片が飛び散っていく演出などは、シリーズのなかでは今作がもっとも良かったと思う(明らかにCGだな、とわかってしまう部分も少なくなかったが)。



で、今作でシリーズ最後、ということらしいが、「もしかしたら続編があったりして」ともわたしは思っている。

というのも、今回はじめて「マクレーンとその息子・ジャック」が「一緒に戦う」という設定になっているので、ブルース・ウィリス引退後(彼はもう年だろう)、ジャック役を演じたジェイ・コートニーが、新たに「ダイ・ハード」シリーズを引き継ぐのではないか、と考えられなくもないからだ。

しかし、「ダイ・ハード」=ブルース・ウィルス、という等式の魅力があまりにも強いから、やはりこれで最後、ということになるのかもしれない。仮に続編があったとしたら、「ダイ・ハード・リターン」とか、「ダイ・ハード・アゲイン」とか、「ダイ・ハード・ザ・レジェンド」とか、そんな感じになりそうである。

ところで番宣で、マクレーンは「世界で最もツイてない男」などという不名誉な異名を与えられていたが、25年もの間、超ハイパー危険な戦闘に何度も巻き込まれ、何度も殺されそうになりながら、それでもなお死ななかった(文字どおり、「ダイ・ハード」=「なかなか死なない」である)のだから、ある意味「世界で最もツイてる男」でもあるじゃないのか、と思う。



ということで、ダイ・ハードファン必見の映画だった。ダイ・ハードファンじゃなくてもそこそこ楽しめます。

関連記事