2014/04/20

「真面目」は、最強である。

今日のお昼ごろ、たまたまテレビを見ていたら、「驚きの真実!ビッグデータSHOW ~ホントの日本が見えてくる~」(日本テレビ)というのが放送されていた。

「ビッグデータか~。そういえば今話題のワードだよな~」と思い、途中まで見ることにしたのだが、その中で一つ、興味深いデータが出ていた。それが、日本人がツイッター上でよくつぶやく言葉があるらしく、それが「明日こそ本気を出す」である、というもの。

その番組で、ツイッターのつぶやきを分析していた人によると、日本人は、毎日反省し、毎日決意し、でも挫折して、それがこのように、「明日こそ本気を出す」という言葉としてつぶやかれるのだろう、というコメントをしていた。

これを聞いて、「やっぱり日本人はどこまでも真面目なんだなあ」という当たり前の感想が持てたのだが、しかし、おもしろいことに、当の日本人たちは「真面目」に対して、嫌悪感があるのだ。

その証拠は、グーグル先生に尋ねてみると、すぐに出てくる。

試しにグーグルで「真面目」と入力してみると・・・

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「真面目」との組み合わせが、「つまらない」「やめたい」「損」「短所」「うつ病」といったネガティブな言葉ばかりだ。

一方、今度は「不真面目」で調べてみると、さらに面白い事実が見えてくる。


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「不真面目」だと、なぜか「不真面目を目指す」「不真面目のすすめ」「不真面目になる」「不真面目 頭いい」といった肯定的な捉え方をされている場合が多い。

こうして見ると、毎日反省し、毎日決意し、でも挫折して、「明日こそ本気を出す」という言葉をつぶやく「真面目」さが根っこにはあるのに、でも真面目に見られたくない、あるいは真面目でいたくない、というのが日本人というものなのだろうか?と思いたくなる。

気持ちは真面目である、が、見た目や生き方は真面目でいたくない、不真面目でありたいという矛盾――なぜこんな矛盾が生じるのか、その理由は色々あるだろう。

その一つが、ドラマやアニメに出てくる登場人物(キャラ)の影響があったりするのでは?と、わたしは思っている。

最近のドラマやアニメ(特に戦闘モノ)に出てくる登場人物の中には、「出で立ちがカッコよく、飄々としていて、いつもなんとなく気だるそうにしているが(つまるところ、不真面目)、何かと主人公や主人公の周りの人たちのことを考えてくれていて(つまるところ、真面目。しかし、あまり態度には出さない)、窮地のときに、主人公の力になってくれるが、それが終わるとまたいつも通りに戻る」というタイプのキャラがよくいる(そして物語の、わりと重要な位置にいることが多い)。

みんな密かに、そういうキャラや位置に憧れているんじゃないか?とわたしは思っているのだが、まあ、そんな根拠のない分析はどうでもいい。

しかし、である。本題にまた戻るが、真面目であるというのは、本当は得であり「強い」のだ(これまた明確な根拠を挙げられずに申し上げるが)。

就活を例にとるとわかりやすいかもしれない。業界や社風によるところもあろうが、基本的に新卒は真面目な人や真面目な感じの子が採用されやすい。なぜか? それは自分が会社にいるおじさんの側に回ってみればわかる。真面目な子のほうが扱いやすいし、仕事をまかせるにしても安心できるからである。

この点、やはり不真面目な感じの子(言い方を変えれば、ちょっとチャラい感じの子や、ワルっぽい感じの子)はウケが悪い。ほとんどのおじさんたちは、若かったころと比べてかなり保守的になっている。その企業のカラーに完全に染まりきっているおじさんたちは、自分とは毛色の違う若いヤツを見ると、なにかと警戒しやすい(どの企業も、採用活動に慎重になっている昨今の流れからすれば、この傾向は今後もますます強くなるだろう)。

採用活動時に「人材の多様性」だの「個性の尊重」だのという企業もあるが、所詮はタテマエだ。結局、一緒に仕事をしていて安心でき、且つ扱いやすそうな「真面目な人」を、おじさんたちは好むのである。

これは別に企業に限った話ではない。恋愛でも同じだ。

女性だって、真剣に結婚のことを考え始める時期になると、やはり真面目な男性が一番だと思うだろう。なぜかといえば結局、安定した結婚生活を送るには、相手のこと、家族のこと、仕事のことに真面目である人がパートナーでないと、生活が破綻するからである。「おもしろい」「顔がイケメン」といった要素は、(重要かもしれないが)所詮二の次三の次であり、「あわよくば」程度のものにすぎない。

この点、男性も同じである。異性の容姿を重視するという点では、女性と異なるかもしれないが、結婚相手の条件としては、結婚生活を真面目に考えてくれる女性(つまるところ、真面目な女性)を、やはり男性は好むのだ。

その他、真面目であると、いろいろな面で得をする。たとえば、

・他人から軽く扱われない(真面目な感じの人は、イジられキャラにされにくい)。
・初対面の人には、(少なくとも)悪い印象は与えない。
・仕事人として、「真面目」は最強の武器。なぜなら、真面目であることは、人からの信頼を得やすいから。
・安定した生活を送ることができやすい(真面目に働くというのは、安定した生活を送るために必要な条件だ)。


他にも色々あるだろう。

つまり、真面目とは本来、いいことずくめなのだ。

それがいつからか、この国では「真面目」=「損」という考え方を持つ人が多くなった。

しかし、これは間違いだ。真面目だから損なのではなく、損をする(した)原因を、十把一絡げに「真面目」のせいにしてしまうから、おかしなことになるのである。損する(した)原因が「真面目」さ以外の何かにあるのではないか?――そういった考え方をしてみようとしない己の「不真面目さ」にこそ、損する本当の原因があるのではないだろうか?

いずれにせよ、真面目であるというのは、最強なのだ。
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