2017/01/20

外見は中身の一番外側である ― 『メンズファッションの解剖図鑑』

メンズファッションの解剖図鑑
MB
エクスナレッジ (2016-12-03)
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こういう本はおそらく、いままでになかったと思う。

男のおしゃれをロジカルに書いた本だ。「おしゃれとは何か」「おしゃれと感じる理由は何か」を論理的に解説している。そして重要なのは「人は何をおしゃれと感じるのか」をきちんと説明できている点だ。

著者は言う。日本の男のおしゃれは、いわゆる「アメカジ」ではなく、ドレスライク寄りなコーデにすることで生まれるのだと。言われてみれば確かにそうだ。街中でおしゃれだと感じる男は、ほとんどこのドレスライクなファッションをしているのだ。

靴の選び方、アウター、ボトムスの選び方、考え方まで、具体的に例を挙げながら解説してくれているので、非常に参考になる。

極め付きは、著者の「おしゃれ」に対する考え方だ。中身を磨くよりも、外見を磨いた方が遥かに簡単であること、そして遥かに簡単に自信がつくことをコラムの中で論じている。

長らくの間、この国の男たちを縛ってきた考え方のひとつと言えるのが「男は外見じゃない」「男は中身だ」的な発想である。

私はこの考え方が大嫌いだ。なぜ、男がおしゃれに気を使ってはいけないのだろう?人が真っ先に人を判断する材料は、他ならぬ「外見」だというのに。

最近わたしが感銘を受けたのは、「外見は中身の一番外側である」という言葉だ。非常なまでに言い得て妙だと思う。中身が良いのなら、それが外ににじみ出てもいいであろうに、それがないのはちと変だ。にもかかわらず、外見はだらしなくても「わたしは中身に自信があるのです」などと弁明されても腑に落ちないのは私だけではなかろう。

ちなみに、わたしは男のファッションの基本は、「スーツをきちんと着られる」ことから始まると考えている。なぜスーツなのかというと、これが現代の男子にとって、最もフォーマルな服装であり、女性からもっとも支持されている服装であり、「男のおしゃれ」のコンセプトはすべてこの「スーツ」という服の中に込められていると思うからだ。

逆に言えば、スーツをきちんと着こなせられれば、私服はそのフォーマルな「スーツ」をカジュアルに着られるようなコーデにすればいいだけの話なのである。だから、大人の男のおしゃれは、スーツから始まり、スーツで終わると言っても過言ではないはずだ。

いずれにせよ、おしゃれであるというのはどんな時においても有利に働いてくれる。仕事でも恋愛でもオフでも、である。なぜなら、おしゃれは自分に自信を持たせてくれるからだ。

わたしはおしゃれをするのが大好きだ。している時の自分は、本当に自信が持てる。そして人の目を気にするようになるので、変なことやカッコ悪いことはしなくなるし、背筋もピンとしようとする。結果、ますます良く見られるようになるという、相乗効果が期待できる。

男のおしゃれは大いに歓迎されるべきなのだ。
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