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2012/03/15

「ケイザイ?」が、「経済!」になる本 ― 『「見えざる手」が経済を動かす』

「見えざる手」が経済を動かす (ちくまプリマー新書)「見えざる手」が経済を動かす (ちくまプリマー新書)
(2008/04)
池上 彰

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人生において、自分がどんな道を歩むか決める上での大きな要素は何だろうか?それは親かもしれない。友達かもしれない。本かもしれない。映画かもしれない。わたしの場合、それは学校の先生だったと思う。

人文学は学問の中でわたしがもっとも好きなジャンルだ。文学部に進んだのも、英文科に進んだのも、そして言語学に興味を持ったのも、すべて学校の先生の影響である。

ずいぶんとまあ、極端な話かもしれない。だが、そのくらい学校の先生という存在は、ひとりの人間の進む道を決める上で、はかりしれない力を持っているのではないか、とこの頃(しみじみと)感じている。

仮に池上彰がわたしの政治経済の先生だったら、事情が変わって経済学部に進学していた可能性は大きい。そう思えるくらい、この本はわかりやすく、面白く、惹きつけられるのだ。

中高生当時、政治経済の授業は本当にタイクツだった。「きちんと暗記すればテストでいい点取れるよ」と言わんばかりの無味乾燥さ(教えてくだすった先生たちにはタイヘン失礼だけれども)!

そこに、ケイザイの「なぜ?」と「流れ」はない。


「なぜ経済を学ぶの?」
「なんで“お金”は必要?」
「1ドル100円から1ドル80円になるのが、どうして円高?」
「“新自由主義”ってどうやって生まれてきたの?」
「競争させる/させないことが必ずしも良いとは限らない理由は?」



そう。興味を持てなかった、たったひとつの理由――振り返ってみれば、それは「なぜ?」と「流れ」がなかったからなのだ。「経済」を考える上で、上記の質問は基本中の基本と言える。だが、中高の頃を思い出してみても、これらのことをきちんと教えてくれた(教えることができた)先生は1人もいなかった!

本書はその「なぜ?」と「流れ」がきちんと織り込まれているため、たいへんすばらしい経済入門書となっている。「おすすめの経済入門書は?」と聞かれたら即答。間違いなくこの本。

「でもこれ、子ども向けの新書でしょ?大人には合わないんじゃない?」

あなどるなかれ。子ども向け新書だからこそ、「事のしくみ」を手抜きなしで解説してくれるのだ。むしろ大人の方がなまじ「チシキ」はあるので、彼ら向けの新書には意外と解説に手抜きが多かったりする。

本書巻末には推薦図書が掲載されている。買って読みたい気持ちが抑えられない。いやはや、わたしは池上彰の「見えざる手」に動かされてしまったわけか。
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