2012/06/22

子どもにも、大人にも ― 『小学館こども大百科』

小学館こども大百科小学館こども大百科
(2011/11/25)
小学館

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子供の教育に効き目大な本といえば、百科事典ではないだろうか。特に本書のような、大きくて写真や絵がたくさん載った百科事典は、文章があまり読めない子供に最適である。

私は幼い頃、絵本や物語をほとんど読もうとはしなかった。むしろ嫌っていたぐらいだが、小学館の「こども大百科」だけは、好んで見ていた。ゴロゴロと寝そべりながら、パラパラとページをめくる楽しさは、今でも忘れられない。

よく、「子どもは何に興味を持つか分からない」と言うが、その通りだと思う。なんでも載っていそうな、イラスト重視の百科事典を与えておくのは、子どもの好奇心を大いに刺激するだろう。

大人になった今、再び「こども大百科」を買い直した。先日のことである。あの頃によく見た、お馴染みの項目がまだあったりすると、何だか微笑ましく、そして嬉しくなる。

「お」の部分をめくっていると、「おばけ」のページが目に飛び込んできた。小さい頃、怖い思いをしながら、「でもちょっと見てみたい」気持ちでよく見た、あの「おばけ」の項目である。

残念なことに、以前よりも解説されているおばけの数は減っていた。絵もだいぶ変わっている。「ぬらりひょん」「がしゃどくろ」「海ぼうず」「からかさおばけ」――「こいつら、まだいたか」そんな気持ちがある一方、あの時の懐かしさと、「また会えたね」という喜び。幼心に焼き付いていた恐怖の情はどこへやら、といったところだ。

「じしん」の項には、もうすでに3.11の写真が掲載されている。あの時話題となった「液状化現象」の解説も加えられている。

「インターネット」も登場している。仕組みがチョー分かりやすく説明されているではないか。子ども向け書籍のいいところは、こういった「チョー分かりやすい」解説が、何気なくサラッと書いてあるところだ。

以前の版よりも、自然科学系の項目が増えたように感じる。「理科離れ」を睨んでのことか、宇宙やエネルギー関係のページ数が随分多い。個人的には、「おばけ」のように、しょーもないような項目をもっと設けて欲しかった。

保証しよう。童心に戻れる、いい一冊である。
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